2017年1月
中国では中央から地方に至るまで、また産業ごとに膨大な数の統計や年鑑が刊行されている。現代中国に関する社会科学的研究をするうえでこれらの統計や年鑑を利用することは必要不可欠である。
他方で、中国での物価上昇もあって統計や年鑑を買いそろえることは個人には困難である。大学や研究機関の図書館で揃えてあれば理想的だが、図書館も予算とスペースの限界があるため、年々増え続ける統計や年鑑を揃えることは現実的には難しい。東京大学では経済学部図書館で系統的に収集していたが2013年頃を最後に購入が打ち切られた。
ただ、中国ではすでに多くの統計がインターネット上で無料で閲覧することが可能である。図書館に冊子体で統計を揃えておく必要は薄れていく可能性がある。
そこで東京大学社会科学研究所現代中国研究拠点ではインターネット上で閲覧できる統計、閲覧できない統計を整理し、後者については社会科学研究所図書室で購入することにより、東京大学の学内(本郷キャンパス)のなかで切れ目なく主要な統計や年鑑を閲覧できる環境を作ることとした。
ここでは中国の主要な統計・年鑑について、東京大学本郷キャンパスの図書館での所蔵状況、インターネットでの利用可能性について整理した。
- 中国統計年鑑 国家統計局編
東京大学本郷キャンパスでは総合図書館、法学部、経済学部(2013年まで)、東洋文化研究所(2013年まで)、社会科学研究所に所蔵
国家統計局のサイトで1997年版から閲覧できる。 - 地方の統計年鑑
一級行政区(省・市・自治区)および主要都市の統計年鑑 - 専門分野の統計・年鑑
専門分野の統計・年鑑の東京大学本郷キャンパス所蔵状況